京都旅行 2012/6/23〜24


妙心寺東林院は普段は非公開なのですが、
6月は「沙羅の花を愛でる会」と称して、期間限定で一般公開されています。
(他に1月の「小豆粥で新春を祝う会」と10月の「梵燈のあかりに親しむ会」もあります)
今年の「沙羅の花を愛でる会」は6/15から7/1までで、
お抹茶付1,580円、お抹茶と精進料理付5,570円の2種類がありますが、
これは午前9時30分から午後4時までとなっています。
今回我々が参加する「沙羅の夕べ」は、この期間中に
たった一度だけ開催される夜のイベント(要予約)なのであります。
料金は12,000円と少々値が張りますが、それだけの価値は十分にある内容です☆

→東林院の門前には紫陽花が美しく咲いていました。
←17時30分に門が開き、東林院の中へ入りました。こじんまりとしていますが、手入れの行き届いた美しいお庭が我々の目を和ませてくれます。
→建物の中に入って受付を済ませると、先ずは沙羅双樹のお庭が見渡せるこのお部屋でお抹茶をいただきます☆

↓(左下)お抹茶とお菓子

↓(右下)お菓子のアップです。沙羅双樹の花をイメージして作られた練切菓子と干菓子は、京都の和菓子屋さん、鼓月のものです。美しいデザインにウットリ♡
↑←沙羅双樹のお庭です。花の盛りは少し過ぎてしまった感じでしたが、地面に落ちた白い花が苔の緑色に映えてとても綺麗です。

↓(左下)沙羅双樹の花をパチリ。“沙羅双樹”と呼ばれていますが、実はこれはナツツバキです。本物の沙羅双樹は暖かい地方の植物のため、日本の気候には合わないのだそうです。それで日本ではこのナツツバキを沙羅双樹の代わりとしているところが多いそうです。朝咲いたら夕方には落花してしまうその儚さが“もののあはれ”を感じさせます。

↓(右下)お庭のつくばいのところに、住職手作りと思われる沙羅の花が。こういうのも趣きがあっていいですね♪
沙羅の花を眺めていると、係の人が食事の準備ができたことを伝えにきました。おお、いよいよ楽しみにしていた精進料理の時間がやってまいりました!
ここからはひたすらお料理のご紹介をさせていただきます(笑)。今回も趣向を凝らした絶品料理の数々に、終始感嘆の声を上げ、天を仰ぎ、身悶えしながら、体全体で味わったワタクシでありました(笑)。
※お料理の名前はいただいたお品書き通りに記載します
↑「食前酒」針生姜入清酒
※生姜が爽やかな風味を添えています。中々美味しい♪
↑「季節盛」 湯葉寿し 花豆令 万願寺寿し アスパラ 義省豆ふ 小茄子 小巻湯葉 雲竜豆腐 わさび 穂じそ
※見た目にも楽しい盛合せ。こまごまと手の込んだ品々が並びます。どれからいただこうか悩みます〜(笑)。
 
↑「季節盛」の一部分のアップです。沙羅の花のデザインに飾り切りされた野菜(レンコン??)が実に見事です。雄しべの黄色い部分は人参で表現されています。小茄子にも丁寧な処理が施されていて、食べるのがもったいなかったです。 ↑こちらも「季節盛」の中の一品。白ごまと黒ごまを使って作られた雲竜豆腐が、コクがあってメッチャ美味しかったです! マーブル模様がとてもきれい。器も凝っています。この胡麻豆腐の模様は雲間に龍が昇っていくさまをイメージしているそうですが、これは、妙心寺法堂の「雲竜図」に由来しているそうです。 
↑「和合物」 焼茄子 揚豆腐 アスパラ 羊羹
※白和えのような感じの一品です。アスパラや揚豆腐の食感が面白い一品。上に飾られているピンク色のものが羊羹です。これも面白い組み合わせですね〜。
 
↑「平」 椎茸 大寄湯葉 人参 大根 アスパラ 楓麸 柚子
※お出汁をタップリと吸った湯葉がとても美味しかったです。上に添えられた三色の野菜の彩りもキレイです。柚子のさっぱりした風味が初夏らしい趣きを添えています。
 
↑「煮物」 賀茂瓜 人参 南瓜 里芋 オクラ 柚子
※蓋を開けた途端、「ひゃぁ〜♪」と思わず感嘆の声を上げてしまった一品。四角くくり抜かれた瓜の器の中に、まぁるい形に切られた瓜や人参、里芋が可愛らしく並び、その上にプチサイズのオクラと南瓜、そして楓の形の生麩が乗せられています。舌だけでなく、目でも味わう料理ですね〜。
 
↑「おしのぎ」 冷しきな粉うどん おろし 針海苔 わさび 揚げ物 坊ちゃん南瓜 アスパラ
※うどんといっても細めの麺です。きな粉というのはあまりよく分かりませんでした(汗)。サクッと揚げられた南瓜とアスパラの天ぷらも美味しかった☆ サッパリつるりと美味しくいただきました。
 
↑「田楽」 賀茂茄子 枝豆 茎若布
※賀茂茄子のジューシーで柔らかな食感が思う存分楽しめる一品です。赤味噌+松の実、白みそ+黒ごまの2種類の味が楽しめます。とても美味しかった♡
 
↑「珍味」 豌豆流し アロエ 赤ハゼ
※涼しげな美しい器がステキです。えんどう豆の冷製スープといった感じです(語彙が乏しくてすみません;)。えんどう豆の風味と鮮やかな緑色、そしてアロエの食感が楽しめる一品でした。
↑「御飯」 茶飯
「お汁」 国清汁仕立 人参 大根 椎茸 三度豆 揚豆腐
「香の物」 くき大根 胡瓜 唐蕗
 
↑「水物」 メロン 西瓜 ミント

どのお料理もとっても美味しかったです。大満足♪ おなかがいっぱいになりました。
 
  お食事の後は再び沙羅双樹の庭に面した戻り、琵琶の弾き語りを聴きました。

←筑前琵琶奏者の川村旭芳さんです。今宵の曲目は「平家物語」より「祇園精舎」「若き敦盛」「壇ノ浦」でした。ナレーションは前回と同じくフリーアナウンサーの木村真弓さん。
昼間とは打って変わり、静寂に包まれた夜の闇の中で聴く「平家物語」は、この沙羅双樹の庭の風情とも相俟って、何とも言えない感動を覚えました。この世の無常にしみじみと思いを馳せながら、琵琶の音色に酔い痴れた幽玄の一夜でありました。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ



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