奈 良 〜唐招提寺・薬師寺〜 2010/10/10


本日は「平城遷都1300年祭」にちなむ秘宝・秘仏特別御開帳の第3弾として、
唐招提寺と薬師寺に行ってまいりました。
(ちなみに第1弾はこちら  第2弾はこちら)

先ずは唐招提寺へ行くことにしました。
ここには今から約11年前、平成大修理の直前に友人と訪れたことがあるのですが、修理を終えてから足を運ぶのは今回が初めてであります。どのように美しく蘇ったのか、とても楽しみです☆

→南大門に掲げられている「勅額(ちょくがく)」です。これは複製で、本物は新宝蔵に保管されています。孝謙天皇の直筆と伝えられ、中国の書家・王羲之(おうぎし)の書風にならったといわれる行書体で書かれているそうです。
↑南大門をくぐると目の前に見えるのが、平成の大修理で見事に蘇った金堂です。その荘厳で美しい佇まいに圧倒されます。奈良時代に建てられたもので国宝に指定されています。

←金堂の吹き放ち(柱だけで壁のない空間)です。白い壁と味わいのある木材の色とのコントラストが美しい。
ここには高さ3メートルにも及ぶ巨大な仏像が3体安置されていますが、その迫力あるお姿にはただただ圧倒されます。改修前は吹きさらしにされて荒れ果てたお姿でしたが、こちらも見事に美しくなっておいででした。あまりにも魅力的なお姿に、何度も何度も、角度を変えてシツコく拝顔してしまったワタクシでした(笑)。(^^ゞ
→金堂の吹き放ちに並ぶ柱です。まるでギリシャ神殿のような趣きがあって、遠い昔、はるばるシルクロードを渡って伝来した異国情緒を今に伝えています。実にカッコイイ!

↓金堂の大きな屋根を支えている邪鬼です。実はここに来る前に偶然ネットで知り、ぜひとも実物をこの目で見てみよう!と思っていました。そんなに目立つものでもないので、知らなかったら絶対に気付かなかったと思います。貴重な情報を事前に得られてラッキー☆でした。なかなかユーモラスな姿をしております。

→左手前は鐘楼、その奥に見えるのが講堂です。この講堂も奈良時代の建物で国宝に指定されています。平城宮の面影を残す貴重な建築様式なのだそうです。
内部には弥勒如来坐像が安置されており、講堂の三尊と合わせて顕教四仏となる配置になっているそうです。
ちなみに顕教四仏とは、東に薬師如来、南に釈迦如来、西に阿弥陀如来、北に弥勒如来、という配置のことです。唐招提寺では金堂の三尊で東(薬師如来)・南(中尊となる盧舎那仏)・西(十一面千手観音)を表し、金堂の北側に位置する講堂の弥勒如来で北を表す、ということになります。
←鼓楼(ころう)です。鎌倉時代に再建されたもので、こちらも国宝に指定されています。
本来は経文を収めるための建物だったらしいのですが、現在はここに鑑真和上の仏舎利が安置されているので「舎利殿」とも呼ばれているそうです。とても美しい建物です。
→宝蔵(ほうぞう)です。奈良時代に建てられた校倉造りの建物で国宝です。ここはホント、国宝だらけのお寺であります。

↓境内には丹精された様々な木や花が植えられてあって、それを見るのもまた寺院を訪れる楽しみのひとつでもあります。
←何とキノコまで生えていました!!
テンション上がりまくりです(笑)。
→唐招提寺を出たらちょうど昼時になっていましたので、あらかじめ調べておいたお店へランチしに行くことにしました。
今回訪ねたのは県道9号線沿い、唐招提寺と薬師寺のちょうど中間地点にある「のどかふぇ」というお店です。外見はもろ民家という感じで、どうもご家族で経営されているようでした。お店の雰囲気やインテリアなどは特別オシャレという感じではありませんでしたが、お料理はとっても美味しかったです。ランチは1,100円、食後にコーヒーが付きます。野菜たっぷりの、素材にこだわったお料理が楽しめます。(ただし量が少なめなので男性には物足りないかも・・・)
←唐招提寺と薬師寺を結ぶ細い道をぷらりぷらりと歩いて薬師寺を目指します。古い土塀が続いていて風情のある眺めです。
→薬師寺に到着。先ずは玄奘三蔵院伽藍の特別開扉の拝観です。ここは金堂や東塔・西塔などがある白鳳伽藍から少し離れた場所にあり、平成3年に建てられたまだ新しい建物であります。また、この塔の北側に建つ大唐西域壁画殿には、平山郁夫画伯が30年の歳月をかけて描いたという「大唐西域壁画」が納められています。
←玄奘三蔵院伽藍の次は白鳳伽藍へ移動。気分的にはやはりこちらがメインということで、わくわく感が増します。
こちらは東院堂です。鎌倉時代に再建されたもので、国宝に指定されております。中には白鳳時代のブロンズ像の傑作、聖観世音菩薩立像(国宝)が安置されています。あまりの美しさに魂が抜かれてしまいそうです(笑)。
→次は金堂へ赴きました。戦国時代に戦火によって焼失し、その後豊臣家によって仮金堂が建てられ再建を目指していましたが、豊臣家の滅亡などの理由により何と400年近く仮の建物のままだったそうです。
この建物は昭和51年に長年の悲願が叶って完成したもの。内部には国宝の薬師三尊像が安置されています。天平時代(白鳳時代との説もあり)に作られた金属製の仏像ですが、そのたおやかなお姿はとても硬い金属で出来ているとは思えないほど。こちらも溜め息が出るほど美しい仏さまです。
←そしてそして! これが本日の目玉、東塔であります!
薬師寺で唯一、創建当時から現存している建物です。1,300年もの時を経て、その堂々とした美しい姿を我々に見せてくれておりますが、近くで見るとやはり相当傷んでいる部分もあったりして、この秋より8年間に及ぶ解体修理に入ります。修理前の特別開扉ということで、今回は東塔の初層の天井絵(宝相華文様)を外から見ることができるというものです。初公開だそうで、これは絶対に見逃せません! 同じ思いの人々が長蛇の列をなして順番待ちをしています。

ちなみにこの東塔、一見6階建てに見えますが、実際は三重塔なのだそうです。各層に設けられた小さな屋根、「裳階(もこし)」の効果でそう見えるのだそう。
その特徴的な美しい佇まいは「凍れる音楽」と称されています。
→少し近付いて撮ってみました。とても美しい建物です。
ちなみに今回の特別公開ですが、建物内部に入って見られるわけではなく、下に設置された鏡に天井絵を写して見る、という感じだったのでちょっと見辛かったかも・・・(^_^;) しかもその肝心の絵も随分色褪せていて、その上内部は薄暗いし、正直なところ、「よく分からん」という感じでした(汗)。
でもまぁ、貴重な体験ができたのでその点はよかったです。
←手前が東塔、右奥に見えるのが西塔です。
本日の締めくくりに、薬師寺の近くにある「パルロワカフェ」というカフェでお茶することにしました。
事前に調べた情報では19:00まで営業のはずが、ナゼか今日は早仕舞いの日だったみたいで、我々の後に来たお客さんはみんな入店を断られていました(汗)。我々は何とかギリギリセーフだったようです(笑)。

→メープルクリームチーズのベーグルサンド500円とホットコーヒーをオーダー。美味しくないわけじゃないけど、ちょっと割高感あり。閉店間際だったせいか、お店の人の応対も何だか「うーん」って感じでした。それを除けばなかなか好いお店です。

↓なかなか雰囲気のある佇まいです。


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唐招提寺  http://www.toshodaiji.jp/
奈良市五条町13-46 TEL0742-33-7900 8:30〜17:00
拝観料:大人600円 御影堂:500円 新宝蔵:100円

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薬師寺  http://www.nara-yakushiji.com/
奈良市西ノ京町457 TEL0742-33-6001 8:30〜17:00
拝観料(玄奘三蔵院公開時):大人800円 (同閉鎖時):500円  大宝蔵殿:500円

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のどかふぇ 奈良市五条町162-2 TEL0742-33-0910
月・火・木・金・土 11:00〜14:00 14:00〜17:00
日 13:00〜17:00 水曜・祝日休み

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パルロワカフェ  http://parloir.net/
奈良市六条町106-6 TEL0742-33-5336
9:00〜18:00(土日祝は19:00まで) 毎週火曜と第3水曜休み

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